新井さんと安室ちゃんの引退のこと -2018年9月16日神宮球場にて-

ぐっとくるものがあったのでカープのことを書こうと思う。

 

私とカープと神宮球場

私にとってプロ野とはカープである。それだけ好きだとも言えるが、カープ以外の知識は乏しい。しかし、近年はただのカープ好きから野球が好きだと言えるぐらいになってきたかな、とは思う。他球団ファンの友だちもできたし、twitterで情報収集したり、侍ジャパンを応援したりしてきたから。

 

生まれも育ちも広島県だと、もう当たり前と言っていいくらいカープファンになる。自分で考えて贔屓球団を選ぶ隙なんてなくて、野球チームってカープしかないんだっていうくらいの視野の狭さとでも言おうか。悪く言うと。

しかしきっかけは何であったとしても、大人になりカープという球団のことを知っていって愛が深まり、万年Bクラスと言われても突き放せずに気になって、ガラガラの神宮球場に行けば「うちが応援してやらんといけん」という気になって...まぁ生活の一部であったわけです、ずっと。スポーツ観戦は一般的には娯楽に分類されるかもしれませんが、あんなにストレスのたまるものは娯楽とは呼ばないだろうと常日頃思ってきた。

ところが、2016年の実質初優勝(前回の優勝は記憶に残ってないので)から今年まで、カープ観戦が娯楽になってきた、とでも言えばいいのか、今までなかったことに戸惑いながらも、人生が楽しくてしょうがなくなってきた。カープのおかげで。まさかこんな日が来るなんてねぇ...生きていれば何が起きるか分からない。カープは色んなことを教えてくれる。

 

東京のいいところは東京ドーム、神宮球場、横浜スタジアムに気軽に足を運べるところ。がんばれはマリンスタジアム、西武球場にも行ける。

中でもいちばん好きなのが神宮球場。神宮好きの野球ファンは多い。やっぱり外がいいんよね。ドームもあるし、スカパー契約すれば家で快適にみれるんだから、球場に観戦に出掛けるのは、わざわざ面倒をしに行くようなものなんだと思うけど、あの球場に足を踏み入れたときのワクワク感が、何度行ってもなくならなくて。

だから東京に住み始めてから、神宮へはよく足を運んだ。広島にいたころより、上京してからの方が球場に行くようになった。

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カープが人気球団になった今、チケットをとるのが大変で前みたいに好きなときにフラっと行けなくなったけど、新井さんの2000本安打のときもたまたまチケットをとってて半休とって行ったな。

 

そして9月16日は今シーズン最後の神宮での試合。球場入りから新井さんは歓声を受けてニコニコだったらしい。試合前に宮本・河田・石井タクローの3コーチから花束となぜかつば九郎のぬいぐるみを贈呈されていたらしい。(そのあと球場に着いたので見逃した)

 

さて、試合は先発岡田。ヤクルトは2年目の高橋。

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初回から盛り上がって長い試合になりそうじゃーって思ってたらその後は0ばっかり。

丸か誠也がもっと打ってたらいうこと無しだった...贅沢かな。ルーキーの村上くんにプロ初打席初HRを打たれました。とんだメモリアル。

 

そしてこの日は安室ちゃんの引退の日。初回の坂口の登場曲が安室ちゃんだったのでもしや...と思ったらその通り、全員安室ちゃんの曲だった。粋ですね、ヤクルトさん。ヤクルト飲みたくなっちゃったよ。どうやら日ハム戦も同じく安室dayだったらしい。

 

最強マスコットのつば九郎↓自由さとたまにみせる人間くささが最強なのだ。

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そして終盤、ネクストに新井さんが立つとすごい声援。誰もアツの打席みてないんじゃないかってくらい写真撮られまくり。

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こういうことで、引退するんだなぁとしみじみ。試合前に樹木希林さんの訃報を知ったこともあり、なんかしみじみ。さみしいのぉ。

代打新井さんはしっかり塁に出て3塁まで走ったけど得点には結びつかず。ベンチで迎えられる新井さん↓

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勝ち投手になった岡ちゃんの、たどたどしいけど愛くるしいヒーローインタビューのあと、新井さんがベンチから引き揚げるときの歓声がまたすごい。おそらく声援を考慮してヒロイン(ヒーローインタビューの略)がおわるまで待っていた新井さん。荷物を置いて3塁外野に手を振りに行ってました。

神宮球場は球場を引き揚げるとき、ベンチからそのまま引っこむのではなくてファウルポールあたりまで歩いていかなければなりません。ひどい負け方をしたときなんかはヤジが飛ぶだろうし、選手や監督にとってはきついだろうな。でもファンにとっては良いのです。あとブルペンが室内でなく、ファールゾーンにあるので次に投げるべく準備をしているピッチャーの様子がわかる。そしていざマウンドに送り出すときの儀式(カープの場合、みんなで送り出して紙コップの水を差し出す)も見れる。それがファンにとって楽しみでもあるのです。

 

勝ったけどさみしい、おそらくあと数日後にカープは優勝するんだけどさみしい、家に帰ったら安室ちゃん聴こう。そんな日だった。

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三連覇してもBクラスでも、同じように秋になって戦力外通告やFAの時期がくる。強くても若くても元気でも終わりはいつかくる。だったらさみしがってばかりじゃなくて今を生きなきゃな。「昔は良かったなぁ」なんて言葉を吐く老人にはなりたくない。

ただ、ぐっときた日のことは自分が死ぬまで記憶にとめておきたい。ブログやSNSはいいツールだな。